希望の歌〜La speranza〜 2011年03月26日(Sat)
凛堂
今、被災地にいる方々が大変な思いをしていらっしゃると思いますが、被災地のみならず、計画停電や物資・燃料の不足問題や、原発からの放射能による水質汚染など不安要素はじわりじわりと首都圏にも及んでいます。
のみならず、今回の震災は直接被災していなくとも、日本中の人々に、心に暗い影を落とし深い傷を負わせたのだと思います。
『頑張って』という言葉が被災者の心に負担になるという話もあり、変に委縮してしまいがちなムードになりつつありますが、『頑張ろう』という言葉を今、日本からなくすべきではないとも思います。
それを誰に向けるかは配慮が必要なのだと思いますが、ここで頑張らなければ日本は終わりですし、街が少しずつ復興しても、頑張れなかった被災者は、この先もずっと立ち直れないまま一生傷を抱えていくことになると思うのです。
人事ではなく、経験者として私は『頑張って』という言葉が自分が被災した当時は嬉しかったし、励みになりました。その言葉を聞いて今負担になる人がいるのも事実でしょうが、支えになる人もいると思います。
9番は元々好きな曲でしたが、こうして改めて聴くとやっぱり音楽って凄いなあと思います。世紀を超えて人の心を震わせ愛され続けてるんですから。
クラシックをポップスに書き換えるのは基本的に好きではないのですが、この人の歌だけは例外です。偉大なクラシック音楽に歌詞を載せるとその曲に見合った詩に感じず薄っぺらく感じてしまうのはこの曲とて同じではありますが、それでもこういう歌を聴いて心がじんわり温かくなるのは、私自身心が少し弱っていたのかもしれません。でも歌詞を拾わなくても9番のテーマは誰もが知ってるのでメロディだけでも元気が出る気がします。私の場合この人の声が好きなんだろうな。特にオペラ部分の発声が。ポップ調の歌声がオペラ調に変わる瞬間のギャップも好きです。
そしてこのPVがなんかいいのです。素人ばかりの合唱団、老若男女入り乱れて、列も乱れてたり余所見しちゃってる人もいるし、最後の方子供が飽きて端っこで遊んだりしてるけどそれがいい。皆楽しそうに歌っててそれぞれ幸せな感じ。
さて音楽や周囲の気遣いで少しずつ元気を分けて貰ったので、私も出来る事やって日常に戻ろうと思います。
不謹慎とか自粛とかってムードはまだまだ色濃いですが、委縮してしまっては復興もままなりません。
娯楽だってお洒落だってそれで生計立ててる人も日本には多いのですから。
そして義援金だってボランティアだって、自分の生活が成り立たず余力がなければそれどころじゃなくなり、結果復興が遅れてしまいます。
自分に出来るのは元の生活を取り戻して生活基盤を整える事。ただでさえやばかった日本経済がこれ以上停滞したら東日本の復興どころか日本全体が滅んでしまう。
なかなかそんな気分になれないのも確かですが、ちょっとずつでも楽しい物嬉しい事見つけて立ち直っていきましょう。
今回の震災は過去に起きたどの災害よりも大きいですが、支援の手も周囲の関心も過去最大です。大丈夫、きっとすぐ復興できると信じましょう。
東北も日本中もまた皆笑顔で幸せを取り戻せますように。